2015年6月30日

Half Life的演出手法の終焉(2015年現在)

Half Life 1との衝撃的な出会いから幾霜月。一人称視点シューターとの付き合いの一旦のまとめとしてこの記事を書こうと思います。可能な限り事実に基づいた事を書く努力をしていますが、筆者の記憶力並びに知識不足による誤解などが紛れている可能性があります。間違いがあれば是非とも指摘していただけると嬉しいです。
なおこの記事にはHL1と2、加えてCoDとBioshock1のスポイラー要素が含まれます。未プレイの方は読まないことを強く推奨します。


2015年6月4日

「かたわ少女」感想

2015年4月1日。2012年にリリースされたFour Leaf Studiosの「かたわ少女」の日本語版がリリースされました。全員のルートのグッドエンドまでをクリアーしたので、この辺りで作品について感じた事を書き記して置こうと思います。 なお筆者はノベルゲームはほとんどプレイしておらず、まともにプレイしたのはAir、月姫、Fate Stay/Night位なものですので、知識不足等による曲解などがあるかもしれません。

 感想を書くに当たり、まず「かたわ少女」について軽く紹介します。
 2007年初旬、4chanにRAITA氏の同人誌のあるページが紹介されます。「片輪少女」と名付けられた恋愛ゲームの草稿…妄想。そこからインスピレーションを得た有志たちが集まりFour Leaf Studiosを結成。2007年夏頃に本格的な開発がスタートしました。ゲームのAct1がプレイできる体験版のリリースを経て2012年1月4日、英語完全版がリリースされるに至りました。そしてそれから3年と3ヶ月、日本語翻訳チームの努力の結晶である日本語版が2015年4月1日にリリースとなりました。
 ゲームの内容はタイトル通り、日本のどこかにある知的障がい者以外の全ての障がい者を受け入れる学校「山久高校(Yamaku High School)」を舞台にした18禁恋愛ノベルゲームです。主人公はある日突然障害者としての”烙印”を押されこの学校にやってきます。健常者としての生活から障がい者としての生活を余儀なくされた彼はこの学校で否が応でも生活していくことになります。そこでの様々な出会いが彼に大きな変化をもたらすことになります。
 説明するまでもありませんが、プレイヤーは物語を読み進め、適切な(あるいは不適切な)選択肢を選ぶことによって様々な物語を楽しむことが出来ます。

 ここから先は小程度のスポイラー要素を含みます。個々のルートの詳細を語るような事はせず未プレイの方が読んでも問題ないように書いているつもりですが、完全に新鮮な気持ちでプレイしたいならできるだけ読まないほうが良いでしょう。


2014年2月8日

Brothers: A Tale Of Two Sons発売後インタビュー part3


引用元


「小島秀夫監督についてですね。私はこのゲームがICOに影響を受けていると思います。Brothersがどんなものに影響を受けたか教えてください。終盤近くの蜘蛛との戦闘はLIMBOの影響を受けていますか?空をとぶモンスターは人喰いの大鷲トリコへのオマージュですか?」
 多分それはあります。はじめの蜘蛛のところで貴方が左右に動くところはアウターワールドへのオマージュです。私の大好きなゲームの一つです。実は2年前のE3で作者のEric Chahi氏と会っています。彼は素晴らしい人です。出会ったのはまだゲームを作り始める前です。素晴らしい出来事でした。その時にPeter Molyneux氏にも会いました。実はその後再び会い、私のゲームを遊んでもらいました。そして彼は本当に、本当に感銘を受けていました。私は本当に素晴らしいと思いました。
 大部分のインスピレーションはSFC時代のトップダウンRPGに対する私の愛情から来ていると言えます。クロノトリガー、ゼルダ、聖剣伝説2を覚えていますか?これらは私の大好きなゲームの一つです。エストポリス伝記1と2、ソウルブレイダーが大好きです。これら全てはトップダウンのゲームです。私はそれがBrothersがトップダウン視点である主な理由であったと思います。Brothersはなにか違ったことに挑戦したいという私の衝動でもありました。普通、ゲームディレクターやデザイナー、クリエイティブディレクターがいます。私はクリエイティブ&ゲームディレクターでした。設計は私と、もちろんチームでした。しかし私は常に違ったことを使用と取り組んでいました。Brothersに於いて、新しい何かを提案する為に常に経験を変える事が重要でした。例えば、パズルをとくために兄弟が肩車して神になろうとした時は?ゲームの規模に比べてアニメーションの量は本当に狂っていました。多くのチームメンバーは出来るわけが無いと笑いました。ゲームのメカニックを常に変えることは出来ません。そして私の答えは常に「どうして?どうして?」でした。私達は常に反対方向へ行こうとしていました。
 当然のことながら、いくつかのものは再利用しました。例えば2人で協力して壁をよじ登る場面や水泳等。しかし兄弟2人の協力はストーリーの一部であり、最終的に何故そうしてきたか理解できると信じています。貴方は一人でそれが出来ます。一人で達成できる事に二人のプレイヤーは必要無いことが非常に重要でした。私は主題を変えているかどうか分かりません。それについて何時間も話すことが出来ます。私は長い間ゲームについて話すことが出来ます。

「ICOやワンダと巨像の上田文人氏に会おうとしましたか?貴方は彼に貴方のゲームをプレイしてもらいましたか?」
 そうすることができればいいですね。私は彼がプレッシャーの中にいることを理解しています。是非会って話すことを望んでいます。なぜなら映画業界で最初の大きな成功をした後、次の映画を取る際に同じように感じていたからです。そのプレッシャーに対して私がどうするかなどなど。しかし、それが難しいことも知っています。私は彼が何か大きな問題を抱えていると考えています。そして、何かを届けたいと思っています。なぜなら人々は彼にたいへん大きな期待を抱いているからです。彼は夜も眠れないのではないかと想像出来ます。何も不思議ではありません。思うに、人喰いの大鷲トリコは彼の彼の大望で、とても長く続いていました。しかし本当に彼は何も心配することはありません。なぜならあのゲームのトレイラーは素晴らしい。だから私は本当にあのゲームが世にでることを、そして世にでるだろうと思っています。

「ということは貴方は彼一人に委ね、そして彼がなす事を望んでいると?」
 ええ。実際彼には是非会いたいし話もしたいです。それは素晴らしいことです。もし彼が望むなら、私達はゲームについて非常に興味深い議論が出来ると思っています。

「実績についてもお尋ねしたいです。これらは異質です。なぜなら一つも取らずにゲームを終えることもできるからです。貴方は実績が嫌いですか?何故そうしましたか?」
 はい。私は好きではありません。なぜなら…ほとんどの実績はなになにを集めろ、あれしろこれしろ、しかし私は実績とは可能な限りストーリーと関連しているものでなければならないと考えています。本当はもっと実績を増やしたかったのですが、Brothersの実績のアイデアは死について、孤独について、我々が入れようとした全てにつながったストーリーをテーマにすることにしていました。しかし全ての実績に沢山の労力を必要とします。改めて、「何故多くの人が見逃すような実績に労力を割いたのか?」しかし私は言います。「なぜならそれは本当に素晴らしく、そしてストーリーに伴っているからです。」それは非常に重要でした。最初からもし彼らが望むなら典型的な収集とは全く異る実績を実現できそうでした。

「一人の力で泳ぎきるというゲーム中最大の見せ場、最後のパズルは貴方が最初に思いついたものであると言いました。もう少しパズルのことについて教えてもらえますか?」
 他の兄弟の為にボタンを押すことは、実は後で思いついたことだったと思います。それを思いついた時、私は考えがどんどん膨らんで眠れませんでした。「早くチームに会ってこの事を話さなくては!」私はいつもあの時オフィスに入った時のことを思い出します。「OK、これは…」私は本当に興奮して話し、彼らもまた同じように「ワオ!最高じゃないか!」これはまさしく目から鱗が落ちるようなものでした。私が片方の兄弟が死に、たった一人で障害に挑まなくてはならなくなった時、しかしボタンを押して彼に力を貰う。それは大変厳しい瞬間で、そしてとても気分が良かったです。なぜならそれこそゲーム自体の本質であり、コントローラーに対して不満を持っていた人やゲーム全体が好きでなかった人ですらゲームの最後で起こったことに対して評価していて、それが私の幸せです。
 実のところ私は少し怖かったです。私はチームに対してエンディングのパートについて「聞いて欲しい。今は誰も気づかなくても、五年以内にきっと気づいてくれる」とさえ言いました。 今ではうぬぼれだったと理解していますが、その時は本当に、本当にこのゲームにとって重要でしただから私は人々が気づいてくれて本当に嬉しいです。先ほど話しましたが、人々はこれを理解していますか?彼らをどうにか助けなければならないでしょうか?私達は音や振動、そしてコントロールで可能な限り助けようとしました。しかし高度な経験であるので気づくのに時間がかかります。

「エンディングについて教えてくれますか?仄暗いエンディングです。悲しいエンディングにすることに恐怖はありましたか?そして貴方は弟の成長のためにそれが必要だったと思いますか?」
 その通りです。私は様々な点で希望のあるエンディングだと感じます。貴方は顔をあげて前に進まなければなりません。もちろん悲しいシーンです。そして多くの人々が泣いたことを知っています。それはとても嬉しいです。当然同時に希望のあるエンディングだと見ています。それについては多くは語りたくありません。私は貴方がどう受け取ったか分かりません。私は多くの人々が見逃したと思います。膨大な量の相互に影響しあう物があります。物語の始まりでもし貴方が兄弟、特にわんぱくで子供っぽかった弟をじっくりと見ていれば。貴方はゲームが進むにしたがって彼がどんどん成長していくのを見ます。そしてゲーム開始時にある花を彼が投げ捨てる場面があります。私は貴方が最初にそうしたかどうか分かりません。

「見逃してしまいました。」
  もし貴方がそれをしたなら、最終的に、最後のシーンで進む前に上へ向かって下さい。似たような花が父親の外にあり、もしそれを弟は兄のように匂いをかぎます。そういうことがあります。私に取ってゲームは弟のことについて語ったものです。彼は男の子から大人になったといえるでしょう。彼は成長します。彼の顔に希望があります。彼にはまだ父親がいて、彼の人生を送る準備ができています。それは様々な点にとって非常に個人的なゲームです。私がレバノンにいた時、非常にプレイベートですが、私が7歳ぐらいの時は弟が欲しかったです。母は流産しました。そして実は、彼女は私に彼を葬るように頼みました。それで、私はゲームのある場面を実はほとんど作りました。それは同様に本当に私にとって印象的でした。

「私がプレイ中、死についてのテーマについて感動させるメッセージは個人の喪失や経験に基づいたものではないかと興味がありました。」
 まさにその通り。しかし彼は新生児で、私は非常に幼かったです。当時は戦争中でした。しかしやはりその印象的な瞬間は私の人生の中で常につきまとっています。

「どのフィードバックが最も大切ですか?」
 当然今話しているエンディングです。兄の方のインタラクションボタンを押す瞬間。どれだけの人が「ワォ!これこそゲームの中で最も大きな瞬間だ!」と思うでしょうか。それは本当に幸せです。もう一度言いますが、対話性こそ最も重要なので、最後のエンディングシーンは大変満足しています。

「私達は弟が兄の助けなしに泳ぐところのことについて話しました。しかしもう一つ、兄を埋葬する瞬間も印象深い瞬間でした。私はそんな経験は他のゲームではしたことがありませんでした。」
 もちろん我々がそれを作っていた時もバグが満載でした。しかし、それが完成した時「ヒュー!釘付けにされる素晴らしいシーンだ!」

「お時間をありがとうございました。次のプランについても是非お聞きしたいのですが。」
 ええ、私もそれを教えられる事を望んでいます。私は貴方が興味を持ってくれると確信しています。

2014年2月6日

Brothers: A Tale Of Two Sons発売後インタビュー part2


引用元

スポイラー注意


 「開発中に何か予期しなかった問題はありましたか?」
  悪夢でした。多くの人々はこのメカニックに挑戦してなかったので我々は未知の領域にいました。パズルを設計する方法、キャラクターの歩行速度…しかし最も悪夢だったのはカメラです。なぜなら二本のスティックでキャラクターを動かしたらどうやってカメラを動かすか、それはどう解決すべきでしょう。つまり現在私は皆さんがBrothersのカメラを気に入ってくれて幸せですが、最初は狂ってました。どのようなものを試したかというと…。もし貴方が目を凝らすなら、もしくは貴方が兄弟を分けて多くの場所を歩き回るなら、カメラは常に右側(訳注:スティック操作のことと思われる)の兄弟を右側に置きますが、兄弟が近ければそれは起きません。私達は最初はカメラは常に右側の兄弟を右側に表示するようにしましたがカメラは常にグルグルと回っていました。カメラのコードは悪夢です。本当に狂っていました。そしてそれは最もやりがいのあることでした。

「思いもよらない答えです。カメラだったとは思いませんでした。」
 はい。しかし人々がそれに特に反応していないので良かったです。なんとか成功したと言えます。非常に挑戦的だったので、常にカメラに取り組んでいた人がいました。そしてまた多くのコンテンツがゲームにはありました。大量のアニメーションや多様なメカニクス。多くの違うメカニクスがあればゲームは一つのメカニクスを繰り返すものより壊れやすい傾向にあります。一つはっきりさせなければなりませんが、Brothersの開発チームは若いチームでした。Starbreezeの新人であり、あまり経験が無いチームでした。それを知ればこのゲームを作り上げた事がより印象的になるでしょう。チームの半数がゲーム開発はBrothersが最初でした。

「ゲームはCoopが出来るように見えます。それを考慮しましたか?」
 全く。多くの声が内外からありました。「Coopゲームにするべきだ。」しかし私はそれはしたくありませんでした。私のアイデアの基板は貴方の左手に兄を、右手に弟を結びつけることにありました。最後までプレイした今、このアイデアは貴方が実際に片方の腕を失ったように使うのをやめた、それは何かを失ったという感覚です。(多くのゲームでは)通常は左スティックでキャラクターをを操作するので弟が右スティックに割り当てられています。もし貴方が左スティックを失ったらもっとおかしな感覚を受けるでしょう。また、エンディングでは貴方は兄の強さを受け継いで人生を送るような結末で、それの一部でもあります。
 最も大切なのはプレイヤーに彼ら自身を演じさせることでした。そいういわけで私はこのゲームをシングルプレイCoopゲームであると言っています。パズルや挑戦の視点から最初が難しくしました。ペース配分は私にとって非常に重要でした。全てのパズルと挑戦はあまり難しくしない必要がありました。しかし2人より1人でコントロールしたほうが快適になるようにデザインしました。出来る限り、1人のプレイヤーが2人の兄弟をコントロールする事を快適にしようとしました。良い例として例えばロープのシーンや丸太を運ぶシーンがあります。もう一つの例、貴方が靴紐を貴方自身で結ぼうとした時。貴方が他の人とそれをするならば少しおかしな感じを受けるでしょう。それが我々のこのゲームへのアプローチの方法でした。

「一部にコントローラーを共有している人々がいると聞きました。貴方はそれにがっかりしますか?」
 確かに。それは私が作った映画に異るサウンドトラックを使用することとほとんど似ています。それはゲームを破壊することです。おそらく面白半分にプレイしたのでしょうが私、ゲームを作った人間はそのようにプレイはしませんでした。それは本当にゲームを破壊すると思っています。破壊しないで下さい。一人で遊ばなければ完璧な経験は得られません。

「PCバージョンでもコントローラーを使ってほしいとツイートしていましたね。もしマウスとキーボードを使った場合ゲームの良さの一部がなくなると思いますか?」
 もちろん。もしコントローラーを使わなければ経験が台無しになります。このゲームはコントローラーの為にデザインされています。私は貴方がコントローラーを持っていることを本当に望んでいます。それは経験そのものとパズルのチャレンジがそう設計されています。皆さんが理解してくれる事を本当に望んでいます。

「テストプレイでの反応はどうでしたか?人々はCoopが無いことに失望しましたか?そして彼らはそれを搭載させようとしましたか?」
 確かにパブリッシャーは搭載するように推していました。しかし結局載せませんでした。我々のパブリッシャーは偉大でした。彼らは何も恐れませんでした。マイクロソフトと話した時も彼らは同様に言いました。「Coop!Coop!Coopは売れる!Coopは素晴らしい!」彼らはチェックリストの類を持っています。私は何故搭載しないか説明しました。幾人かはわかってくれて、幾人かはわかってくれませんでした。しかしそれは決して起こりませんでした。私はCoopゲームに変えませんでした。それは決して起こらなかったのです。

「簡単に説得できましたか?それとも難しかったですか?」
  どちらも応じてくれ、わかってくれました。良かったことは私のチームとCEOがゲームを信じてくれたことです。それが最も重要なことでした。先ほど話したとおり、プレイヤーと右手と左手をつなぐことで起きることを説明したらわかってくれました。特にゲームを実際に楽しんでくれた人々は。一部のパブリッシャーは――おそらく皆さんがよく知っているように――ゲームを知らない人々によって破壊されたゲームを知っているでしょう。それは本当に悲しいです。パブリッシャーは お金が全てであると思っています。しかし我々は木箱か何かを作っているわけではありません。我々は芸術の為に働いています。売上と芸術はなんとかバランスを取らなければなりません。売上のためだけではなりません。私はスウェーデンで非常に大きな6つの映画を作りました。私は大きな予算の中で働くことに慣れています。お互い尊重しあうことが大切です。

「とても励みになる言葉です。」
 より多くのゲームに取り組むことが有望に見えます。もしゲームを作る機会があれば、私は更に多くのクールなアイデアがあります。私は人々がプレイする時人々は口々に「わぁ!こんなの考えたこともなかった!」といいます。私の映画監督としてのバックグラウンドにより創造的な観点から物語を伝える様々な方法があります。私はHeavy RainとThe Walking Deadを大変評価しています。しかし私にとって彼らはあまりに映画の持つ経験と近すぎます。私はほとんどコントローラーをテーブルにおいて見て、見て、見ていた事を覚えています。私はゲームにおいて物語を語る他の方法があると思っています。Walking Deadをプレイしていた時、私が何を感じかという観点から私は考えていました。私はまだゲームに感謝しています。誤解しないで下さい。それはゲームの未来ではありません。

part3に続く

Brothers: A Tale Of Two Sons発売後インタビュー part1

引用元
Afterwords – Brothers: A Tale Of Two Sons


Josef Fare
スウェーデンの映画監督でゲームを手がけるのはBrothersが初。
俳優である兄を持つ。

スポイラー注意





「ゲームについてのアイデアはどこから来ましたか?革新的な制御手順から始まりましたか?または、ストーリーを中心に作りましたか?」

 いやいや、最初は私のほんの僅かな経歴に起因します。私は普段は映画監督として働いています。実は、Brothersは私が初めて手がけたゲームです。スウェーデンでは私は有名な映画監督の一人ですが、インタビューではいつもゲームの事や私がどれだけゲームを愛しているかをカタリます。なぜなら私はハードコアゲーマーだからです。
 ことは私の知人で学校の教師の「プロトタイプのような事を夏にやりたくないかい?」という一言から始まりました。私は非常に高揚して考えました。「夢が叶った!」私の夢とはゲームを作ることでした。そして私はBrothersの沢山のアイデアを思いつきました。例えば二本のスティックで操作するのはどうか、とか。実はそれが私が最初に思いついたことでした。

「映画監督だとは想像も付きませんでした。ずっとStarbreezeで働いているのかと思ってました。」
 沢山の懐疑的な声がありました。私は今までゲーム制作の経験を持っていなかったからです。私がどれだけの情熱を持ち、どれだけゲームの事を理解していて、どれだけのゲームをプレイしたかを話せば人々は考えを理解し、10分で考えを改めてくれると思っていました。しかし結局内外からの懐疑的な声はずっとありました。このゲームが大きな反響を得たことをとても嬉しく思っています。それは次のゲームを作る事をより簡単にします。

「Brothersはどれくらいの開発期間でしたか?いつごろからアイデアを出し始めましたか?」
 アイデアは3年前から。しかしスタートしたのはStarbreezeのCEOと出会い彼が「貴方が大喜びする素晴らしいアイデアがある。」と言った時から。私が思うに彼らはスタジオを変え、他のIPに取り組むのに飽きていたんじゃないかと思います。私は2年前、全てを休止しStarbreezeへ向かいました。これは常勤の仕事でした。私は24時間そこにいました。これは私のための本当に情熱のあるプロジェクトです。これは私にとって大きな意味がありました。そして本当に、本当にゲームを信じていました。
 つまり、開発期間は2年です。

「もし私が事前にBrothersがStarbreezeのゲームだと知らなければ、私はStarbreezeのゲームだとは思わなかったでしょう。」
 沢山の人に言われました。Starbreezeはゲームへの大きな反響を大変喜んでいます。私がゲーム制作が全くの未経験者だったので、沢山の人が「OK、彼はここで何しているの?」と思っていたことは理解できます。

「Brothersの世界はどれくらいはっきりしていますか?明らかに大きな印象をあたえるために意図的にはっきりと描かれていません。例えば例の部族や巨人についてのバックストーリーがあるならとても興味があります。」
 私はゲームの対話性が好きです。そしてそれは全てに当てはまります。視覚的に、そして…。私はプレイヤーに自身で解釈して欲しいので、それが理解できない言語を使用した理由の一つです。私は実際に何が起きているかを話したくはありません。私の中ではほとんどすべての詳細があります。しかし、プレイヤーに解釈を任せた方がより良いです。私は好奇心を持ってプレイするのが好きで、それこそプレイヤーを熱中させるものでしょう。それが理由の一部です。
 私が言えることは、巨人の行く末の様に生と死がゲーム中のテーマになっているということです。貴方がそれを見たかどうかは分かりませんが、それはテーマの一つです。彼らが何故そこにいるか、何があったかを語りたいわけではありません。

「詳細に立ち入るとは思っていませんでした。正直言って私は知りたいとは思いません。」
 私はプレイヤーの頭のなかで論理的な考えがあることが必要だと思いますが、それはあまり多くの詳細を伝えない事も重要でした。よく見れば分かると信じています。ゲーム中にはあちこちで沢山の判断材料があります。

「言語は制作しましたか?それともほとんどは訳の分からないことですか?そしてBrothersではダイアログの無いストーリーが有効に働いたと思いますか?」
 
実は、言語は私自身の言語から着想を得ています。私はレバノン出身なのでアラビア語がベースになっています。徹頭徹尾意味不明の言語を作るのは非常に難しいです。言葉をきいた時アクセントがあればそれは正しい感じがします。私は声優に「これは貴方がしゃべっていることです」と伝え、言語に聞こえるように書きました。全く作られませんでした。感覚で作られています。しかし、私の言語から影響を受けています。感情とは多くの人を結びつけるもので、彼らが言葉を話さなければ少しおかしな感じがしてゲームを伝えにくくすると考えました。実際彼らがもし喋らなければ、プレイヤーは彼らと繋がることが出来ないでしょう。ということで沈黙が良いとは思いませんでした。しかし対話性は私がゲームの好きな部分の一つです。プレイヤーはボディランゲージを見て彼らが何を言おうとしたか理解出来ます。面白いことに、人々は非常にストーリーとゲームを理解しています。つまり、成功したと思います。

part2へ続く